
後縦隔に発生し両側胸水を伴った悪性リンパ腫の1例
長島 修1) 高橋 和久1) 佐藤 弘一1) 鈴木 勉1) 福地 義之助1) 磯部 泰司2) 押味 和夫2)
〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1 1)順天堂大学医学部呼吸器内科 2)同 血液内科
症例は71歳の男性.平成12年2月上旬に右側胸部鈍痛と咳嗽が出現し,胸部CTで後縦隔に腫瘤と両側胸水を認めたため当院へ精査目的で入院となった.気管支鏡では粘膜の壁外圧排のみで生検は困難であったため,左胸腔鏡下後縦隔腫瘍生検を施行した.組織学的に大型で異型性を有するCD20陽性のB細胞がびまん性増殖しており,びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫と診断した.その後,CHOP療法とrituximab+CHOP療法(R-CHOP療法)をそれぞれ1コース施行し,腫瘍の縮小と胸水の減少を認めた.悪性リンパ腫は縦隔原発は少なく,まして,本症例のような後縦隔発生例は極めて稀である.
Received 平成16年1月29日
日呼吸会誌, 42(8): 772-776, 2004