転移性肺腫瘍との鑑別を要したdiffuse pulmonary meningotheliomatosisの1例
安道 誠 清水ゆかり 坂本一比古 丸山 広高 山根 宏美 伊藤 清隆
熊本労災病院呼吸器内科
症例は66歳,女性.胸部異常陰影で当科を紹介され,胸部CTで両肺の多発粒状影を認めた.胸腔鏡下肺生検を施行し,minute pulmonary meningothelial-like nodules(MPMNs)と診断した.また精査にて甲状腺癌も認めた.MPMNsは主に偶発的に認められる微小結節であり,両肺多発例はdiffuse pulmonary meningotheliomatosis(DPM)と呼ばれる.悪性疾患に併存する多発肺粒状影として,転移性肺腫瘍の他にDPMの考慮を要する.
Diffuse pulmonary meningotheliomatosis(DPM) Minute pulmonary meningothelial-like nodules(MPMNs) 転移性肺腫瘍 甲状腺癌 頸部結核性リンパ節炎
Received 29 Mar 2018 / Accepted 13 Jun 2018
安道 誠
〒866–8533 熊本県八代市竹原町1670
熊本労災病院呼吸器内科
日呼吸誌, 7(5): 347-351, 2018