気管支肺胞洗浄液のセルブロックを用いて診断した肺ランゲルハンス細胞組織球症の1例
平田 一記 櫻井 正樹 白石 直敬 森岡 崇 新井 正伸 青野 英幸
済生会中和病院内科
62歳,男性.喫煙歴:15本/日×42年間.乾性咳嗽を主訴に近医を受診し,胸部X線検査にて異常陰影を指摘され当院を受診した.胸部CTにて両側上葉優位の多発小結節影,小葉中心性の淡い粒状影を認めた.気管支鏡検査を施行し,経気管支肺生検,気管支肺胞洗浄を施行した.気管支肺胞洗浄液のセルブロック法による免疫染色にてCD1a陽性細胞が8.0%であり,肺ランゲルハンス細胞組織球症と診断した.禁煙指導を行い4週間後の胸部CTにて陰影の改善を認めた.気管支肺胞洗浄液のセルブロック標本が診断に有用であった.
肺ランゲルハンス細胞組織球症 気管支肺胞洗浄 経気管支肺生検 セルブロック
Received 30 May 2018 / Accepted 31 Jul 2018
平田 一記
〒633–0054 奈良県桜井市阿部323
済生会中和病院内科
日呼吸誌, 7(6): 384-388, 2018