高頻度胸壁振動法を使用し全肺洗浄法を行った自己免疫性肺胞蛋白症の1例
a高知医療センター呼吸器内科
b同 呼吸器外科
症例は41歳,女性.統合失調症のため精神科病院に長期入院中であった.胸部異常陰影の精査目的で紹介となった.気管支鏡検査で洗浄液は白濁し,経気管支肺生検での病理所見および血清の抗GM-CSF抗体が高値であり,自己免疫性肺胞蛋白症と診断した.低酸素血症の進行のため全身麻酔下全肺洗浄法を施行した.全肺洗浄法施行時に胸壁のバイブレーションとして高頻度胸壁振動法を行い,簡便かつ安全に実施された.高頻度胸壁振動法は機械的パーカッションを施行する機器の選択肢の一つとして有用である可能性がある.
Received 21 Jan 2022 / Accepted 21 Sep 2022
浦田 知之
〒781–8555 高知県高知市池2125–1
高知医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 11(6): 365-369, 2022