非小細胞肺癌に対してペムブロリズマブ投与中に水疱性類天疱瘡を発症した2症例
北村 悠a 福井 聖周a 塚本 旭宏a 佐々木優佳a 柳瀬 恒明a 大倉 宏之b
a国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学呼吸病態学(第2内科)
b同 循環病態学(第2内科)
ペムブロリズマブ(pembrolizumab)による免疫関連有害事象のなかで,水疱性類天疱瘡の報告が散見される.また水疱性類天疱瘡を発症した症例では,抗腫瘍効果が得られやすいとの報告もみられる.治療はテトラサイクリンやステロイドの局所療法・全身投与などが行われるが難治症例もあり,正確な早期診断・初期治療および皮膚科・病理診断科などとの連携が不可欠である.今回我々は,非小細胞肺癌に対してペムブロリズマブ投与中に水疱性類天疱瘡を発症した2症例を経験したため報告する.
ペムブロリズマブ 免疫関連有害事象 水疱性類天疱瘡 非小細胞肺癌
Received 30 Oct 2023 / Accepted 13 Feb 2024
北村 悠
〒501–1194 岐阜県岐阜市柳戸1–1
国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学呼吸病態学(第2内科)
日呼吸誌, 13(3): 111-115, 2024