マイクロバブルバス使用に関連したMycobacterium avium complexによる過敏性肺炎の一例
海南医療センター内科
症例は34歳女性.受診1ヶ月前より夜間発熱,咳嗽,体重減少,呼吸困難が継続していた.胸部CTで両側びまん性のすりガラス陰影を認め,気管支肺胞洗浄液でMycobacterium aviumが検出され,過敏性肺炎が疑われた.入院による抗原隔離と短期ステロイド投与で症状は改善したが,実家に退院後3日目に再燃した.実家の浴槽がマイクロバブル機能付きであり,浴槽水からM. aviumが検出され,機能を中止して改善した.近年の美容・健康志向によりマイクロバブル機能付き浴槽の使用は拡大しており,注意が必要である.
過敏性肺炎 Mycobacterium avium complex マイクロバブルバス hot tub lung
Received 19 Aug 2024 / Accepted 20 Aug 2024
池田 剛司
〒642-0002 和歌山県海南市日方1522-1
海南医療センター内科
日呼吸誌, 13(6): 282-286, 2024