BCG膀胱内注入療法後に発症したMycobacterium bovisによる播種性結核の1例
小佐井惟吹 島田 昌裕 佐藤 賢吾 佐々木結花 田村 厚久 松井 弘稔
国立病院機構東京病院呼吸器センター
症例は84歳男性.肺結核の既往と膀胱癌に対するBCG膀胱内注入療法の治療歴を有する.胸部CTにて粟粒影を認め,前胸部皮下膿瘍穿刺吸引抗酸菌塗抹陽性であったことから播種性結核として標準療法を開始した.しかしインターフェロン-γ遊離検査(IGRA)陰性であり,病歴からBCG感染症が疑われマルチプレックスポリメラーゼ連鎖反応法を行いMycobacterium bovis BCGが同定された.
Mycobacterium bovis BCG膀胱内注入療法 播種性結核 マルチプレックスポリメラーゼ連鎖反応法
Received 20 Jul 2024 / Accepted 22 Jul 2024
小佐井 惟吹
〒204-8585 東京都清瀬市竹丘3-1-1
国立病院機構東京病院呼吸器センター
日呼吸誌, 13(6): 292-295, 2024