

Atezolizumab併用療法が著効したLEMS合併ED-SCLCの1例
a友愛記念病院呼吸器内科
b同 呼吸器外科
67歳男性.食思不振を主訴に当院を受診,精査の結果進展型小細胞肺癌と診断された.下肢筋力低下による歩行障害が出現し,抗P/Q型VGCC抗体陽性,反復刺激試験の30Hz刺激における漸増現象から,Lambert-Eaton筋無力症候群と診断された.プラチナダブレットとatezolizumabの併用療法を開始し4コース投与後に完全奏効を得た.筋症状は横ばいであった.Atezolizumabによる維持療法を継続し,腫瘍の再発や筋症状の悪化なく経過している.
進展型小細胞肺癌 PD-L1阻害薬 アテゾリズマブ ランバート・イートン筋無力症候群 抗P/Q型VGCC抗体
Received 10 Dec 2024 / Accepted 27 Jan 2025
川﨑 樹里
〒306-0232 茨城県古河市東牛谷707
日呼吸誌, 14(3): 118-121, 2025