肺胞形成をめぐる最近の知見
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近年,形態計測学と分子生物学的知見を合わせた研究方法によって肺胞形成に関する研究に新しい展開がみられる.レチノイドは,肺胞形成過程においてHox geneおよびマトリクッスを介する調節因子である.臨床的には気管支肺異形成症に対するレチノイド療法が有効であるとされている.また最近,実験的肺気腫にレチノイドを投与した結果,病変を修復せしめたとする報告があり,注目されている.
肺胞形成 形態計測学 分子生物学 レチノイド Hox gene
Received 平成9年9月26日
日呼吸会誌, 36(1): 3-9, 1998