日本呼吸器学会誌：乳癌術後放射線療法後に発症したBronchiolitis obliterans organizing pneumoniaの1例

Vol.39 No.2 目次

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症　例

乳癌術後放射線療法後に発症したBronchiolitis obliterans organizing pneumoniaの1例

山田　勝康^＊小笠原　智彦秋田　裕子宮崎　幹規犬飼　朗博新城　恵子鈴木　雅之

〒466-8650　名古屋市昭和区妙見町2番地9 名古屋第二赤十字病院呼吸器内科〒430-0917　静岡県浜松市常盤町144-6 ^＊現　遠州総合病院内科

要旨

症例は55歳女性．乳癌切除および術後放射線療法後の繰り返す咳嗽と移動する浸潤影の精査目的に当院に入院した．放射線治療終了2カ月後および7カ月後に照射野と同側肺に浸潤影が出現し，いずれも放射線肺炎として治療され改善したが，11カ月後には照射野と対側肺に再発をきたした．気管支鏡下肺生検（TBLB）で器質化肺炎像を認め，画像所見，臨床経過と併せてBOOPと診断した．近年乳癌の術後胸部放射線療法とBOOPの関連を示唆する報告が海外の文献で見られ本例もその1例と考えられた．

キーワード

閉塞性細気管支炎器質化肺炎乳房温存術式術後胸部放射線療法

Received 平成12年4月10日

日呼吸会誌, 39(2): 122-125, 2001

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