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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

原 著

日本呼吸器学会市中肺炎ガイドラインの検討:細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別について

石田 直  橋本 徹  有田 真知子  金城 永治  大澤 真  橘 洋正  西岡 慶善  渡邊 創 

〒710-8602 倉敷市美和1-1-1 倉敷中央病院呼吸器内科

要旨

日本呼吸器学会市中肺炎ガイドラインにおける細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別点の有用性をみるため,過去7年間に経験した3つの非定型肺炎(マイコプラズマ肺炎62例,クラミジア・ニューモニエ肺炎46例,クラミジア・シッタシ肺炎13例)および細菌性肺炎403例について検討を行った.全体では,ガイドライン鑑別点の感度は70.4%,特異度は91.8%であったが,60歳未満の症例について高い診断率を認めた.鑑別点の各項目では,主観的要素の入る項目は判断が困難と考えられた.ガイドラインの鑑別点は若年者の非定型肺炎を診断するものであり,簡潔で客観的な項目のみでよいとの考え方に立てば,「60歳未満である」,「基礎疾患がない,あるいは軽微」,「頑固な乾性咳嗽がある」,「末梢血白血球数が正常である」の4項目が妥当であると考える.

キーワード

市中肺炎  ガイドライン  非定型肺炎  診断基準 

Received 平成14年7月5日

日呼吸会誌, 40(12): 929-935, 2002

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