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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

画像診断

一部に空洞を伴う多発性結節性陰影を呈した肺好酸球性肉芽腫の2例

埴淵 昌毅1)3)  平野 博嗣2)  北田 清悟1)  山口 俊彦1)  岡田 達也1)  中川 勝1)  横田 総一郎1)  伊藤 正己1) 

〒770-8503 徳島市蔵本町3丁目18-15 1)国立療養所刀根山病院内科 2)国立療養所刀根山病院病理 3)徳島大学医学部分子制御内科学

要旨

症例1は54歳,男性で主訴は胸痛,乾性咳嗽,喫煙歴は20本/日×36年,症例2は37歳,女性で主訴は乾性咳嗽,喫煙歴は15本/日×20年であった.2例ともに胸部X線および胸部CTで,両側肺に比較的辺縁明瞭な結節性陰影を多数認め,一部の結節では空洞を伴っていた.症例1は開胸肺生検,症例2は経皮的肺生検にて肺好酸球性肉芽腫と診断した.診断後,禁煙指導のみにて経過観察し,自覚症状および画像所見の改善を認めた.多発性結節性陰影を呈する肺好酸球性肉芽腫は稀であり,報告した.胸部X線および胸部CT上多発性結節性陰影を呈する症例では,転移性肺腫瘍だけでなく肺好酸球性肉芽腫も考慮すべきであると考えられた.

キーワード

空洞  多発性結節性陰影  肺好酸球性肉芽腫  喫煙 

Received 平成14年4月15日

日呼吸会誌, 40(12): 984-988, 2002

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