COPDの診断
京都大学医学部呼吸器内科
COPDの診断は,症状の有無に関わらず喫煙等の危険因子に対する暴露歴と,完全には可逆的ではない気流制限の存在に基づく.慢性の咳と痰があり,危険因子がある患者には,呼吸困難がなくても気流制限の検査をすべきである.COPDの診断と評価に関しては,スパイロメトリーが最も再現性が高く標準化された方法であり,最良の診断基準である.気管支拡張剤投与後のFEV1/FVCが70%未満がCOPDの必須条件であり,FEV1の%予測値でステージを決定する.COPD患者の診断と管理に携わる医療従事者はスパイロメトリーを使用すべきである.
日呼吸会誌, 42(8): 705-709, 2004