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書誌情報

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原著

呼気一酸化窒素濃度測定（オフライン法）の気管支喘息のカットオフ値と喫煙の影響

押方　智也子1）  粒来　崇博1）  釣木澤　尚実1）  小野　恵美子1）  東　愛1）  福冨　友馬1）  谷本　英則1）  関谷　潔史1）  大友　守1）  前田　裕二1）  谷口　正実1）  池原　邦彦2）  秋山　一男1） 

〒228-8522　神奈川県相模原市桜台18-1 1）独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床研究センター 〒253-0041　神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎2-5-30　湘南薬品ビル1F 2）池原内科クリニック

要旨

呼気一酸化窒素濃度（the fraction of exhaled nitric oxide；FeNO）測定は好酸球性炎症の指標として有用であるが，市販され入手が容易なSIEVERS Bag collection kitを用いたオフライン法のカットオフ値と喫煙による影響については報告がない．そこで，60名のステロイド未治療の気管支喘息患者（bronchial asthma；BA；非喫煙者32名，喫煙者28名），及び59名の非喘息慢性咳嗽患者（chronic cough；CC；非喫煙者42名，喫煙者17名）を対象に検討した．FeNOはBA群で喫煙者群，非喫煙者群とも有意に高値であった．ROC曲線では，非喫煙者群において，AUC＝0.83，30 ppbで感度78.1％，特異度73.5％，喫煙者群において，AUC＝0.65，40 ppbで感度67.8％，特異度70.6％であった．カットオフ値は非喫煙者では30 ppb，喫煙者では40 ppbだが，喫煙者では有用性が低下すると考えられた．

キーワード

呼気一酸化窒素濃度測定  オフライン法  気管支喘息  気道炎症 

Received 平成19年8月20日

日呼吸会誌, 46(5): 356-362, 2008

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