気道病変の評価に3D-CTが有用であった再発性多発軟骨炎の2症例
渡辺 舞子1)2) 大澤 智代2) 難波 大夫2) 鳥居 貞和1) 三治 宏司1) 二宮 茂光1) 吉野内 猛夫1)
1)豊川市民病院内科 〒467-8601 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1番地 2)名古屋市立大学病院膠原病内科
再発性多発軟骨炎(relapsing polychondritis:RP)の気道病変は重要な予後因子の一つであり経時的な評価が必要であるが,気管支鏡検査等の侵襲的検査は気道病変を増悪する可能性がある.我々はRP2症例に対し非侵襲性検査として3D-CTを用い,気道病変の評価に有効と考えられたため,文献的考察を含め報告する.症例は31歳男性と78歳女性.1例目はステロイド,免疫抑制剤で治療を受けていたが自己中断していた.2例目はステロイド治療中であった.いずれも肺炎を合併し入院.気道病変の非侵襲性検査として3D-CTを施行し,共通所見として,気管・両主気管支の扁平化を認めた.RPの気道病変の非侵襲的検査として3D-CTが有用と考えられた.
Received 平成19年8月2日
日呼吸会誌, 46(5): 363-367, 2008