両側胸水を認めた黄色爪症候群の1例
〒670-8520 兵庫県姫路市本町68 独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
症例は68歳女性.平成18年8月頃から労作時呼吸困難が出現し徐々に増強するため,10月に近医受診.胸部単純X線写真にて胸水貯留を指摘され,11月当科紹介入院となった.リンパ球優位,ADA高値の両側胸水を認め,血清中sIL-2Rは高値を示した.両側胸水に加え,両側下腿浮腫,両手指爪の黄変が認められた.黄色爪,肺病変(胸水),下腿浮腫の3徴候を呈していること,胸水あるいは浮腫をきたす他疾患は否定的なことなどから黄色爪症候群に伴う胸水と診断した.
Received 平成21年11月18日
日呼吸会誌, 48(6): 458-462, 2010