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書誌情報

特集 気管支喘息診療の進歩2014

Topics 3 治療の進歩2―気管支拡張薬―

玉置  淳 

東京女子医科大学内科学第一講座

要旨

気管支拡張薬は,喘息発作を改善させるためのリリーバーとしてのみならず,すべての重症度の喘息患者の長期管理のためのコントローラーとして広く使用されている.また最近,喘息患者の気道では気道炎症とは無関係に気管支収縮のみで基底膜肥厚や杯細胞過形成といった気道リモデリングが誘導されることが報告され,喘息治療における気管支拡張薬の重要性がますます高まっている.現在,サルメテロール,ホルモテロール,インダカテロール,ビランテロールなどの長時間作用性β2刺激薬や超長時間作用性β2刺激薬がすでに市場に出ているが,喘息に対しては単剤治療ではなく吸入ステロイドとの配合剤としての使用が推奨されている.抗コリン薬は長時間作用性ムスカリンM3受容体拮抗薬であり,喘息治療におけるステップアップや,重症難治性喘息において標準的な配合剤に追加投与の有用性が報告されている.本稿では,これらの気管支拡張薬の薬理作用と喘息治療における意義,および新しいクラスの気管支拡張薬の今後の展望について解説する.

キーワード

長時間作用性β2刺激薬 テオフィリン 抗コリン薬 気道平滑筋 気道リモデリング 

連絡先:玉置 淳
〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1
東京女子医科大学内科学第一講座

日呼吸誌, 3(2): 170-177, 2014

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