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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

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月単位の経過で緩徐に増大し,穿刺吸引術で自然軽快した外傷性肺嚢胞の1例

天神 佑紀 村本  啓 和田 正文 大村 信正 坂本 興美 樋口 定信 

上天草市立上天草総合病院(呼吸器)内科

要旨

症例は83歳,男性.定期の胸部X線写真撮影にて,偶然左肺内に境界明瞭なニボー(鏡面形成像)を伴う腫瘤影を認めた.穿刺吸引術を施行し血性の嚢胞内容液(Hb 8.7 g/dl,Ht 33.1%)を認め,血胸が示唆された.本症例は,上天草市立上天草総合病院(呼吸器)内科受診の約1年3ヶ月前にバイク転倒事故のエピソードがあり,外傷性肺嚢胞と診断した.本症は非開放性鈍的胸部外傷に伴うまれな肺合併症であるが,今回,比較的簡便な超音波下穿刺吸引術のみで自然軽快した.その発症・軽快機序は興味深いと考えたため,若干の文献的考察を加えて報告する.

キーワード

外傷性肺嚢胞 鈍的胸部外傷 肋骨骨折 胸部CT 

Received 20 Sep 2013 / Accepted 6 Mar 2014
連絡先:樋口 定信
〒866-0293 熊本県上天草市龍ヶ岳町高戸1419-19
上天草市立上天草総合病院(呼吸器)内科

日呼吸誌, 3(4): 603-606, 2014

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