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書誌情報

特集 COPD の身体活動性をめぐるサイエンス

Editorial なぜ身体活動性なのか?

黒澤  一a,b 

a東北大学環境・安全推進センター
b東北大学大学院医学系研究科産業医学分野

要旨

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療管理においては,身体活動性が重要との認識が高まっている.運動耐容能は能力の指標であるのに対し,身体活動性は生活習慣ともいうべきものである.その向上と維持のためには,環境づくりのサポート・アシストが重要である.また,身体活動性とともに,全身性炎症が重要な概念である.炎症の由来を身体非活動性に求め,その基盤として骨格筋を分泌臓器とする仮説が注目される.骨格筋は,収縮刺激などをトリガーとして,myokineと総称されるさまざまな液性因子を分泌し,抗炎症効果,抗うつなど,さまざまな臨床効果とリンクしていることが想定されている.今回の特集は,身体活動性や全身性炎症の観点から,呼吸器領域,特にCOPDにおけるサイエンスを展望することを企図したものである.

キーワード

全身性炎症 運動耐容能 呼吸困難 骨格筋 Myokine 

連絡先:黒澤 一
〒980-8574 宮城県仙台市青葉区星陵町1-1
東北大学環境・安全推進センター

日呼吸誌, 4(1): 4-7, 2015

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