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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

原著

癌性胸膜炎に対する滅菌調整タルクとOK-432による胸膜癒着術の後方視的比較検討

小林 研一 清家 正博 高橋 明子 渥美健一郎 武内  進 松本  優 野呂林太郎 峯岸 裕司 久保田 馨 弦間 昭彦 

日本医科大学大学院医学研究科呼吸器内科分野

要旨

肺癌の癌性胸膜炎に対する胸膜癒着術においては,我が国ではOK-432が広く使用されてきたが,滅菌調整タルクが使用可能となり,その有効性と安全性の向上が期待されている.OK-432およびタルクを用いた胸膜癒着術の有効性と安全性について後方視的に比較検討した.OK-432群30例,タルク群30例の検討で,癒着成功割合は各群それぞれ79.2%,69.2%と有意差は認めなかった.発熱,胸痛の発現割合がタルク群で有意に低かった.タルク群30例中,呼吸困難を呈する2例を経験したが,ステロイド投与により軽快した.

キーワード

癌性胸水 胸膜癒着術 滅菌調整タルク OK-432 

Received 7 Apr 2016 / Accepted 22 Jul 2016
連絡先:清家 正博
〒113-8603 東京都文京区千駄木1-1-5
日本医科大学大学院医学研究科呼吸器内科分野

日呼吸誌, 5(6): 297-301, 2016

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