日本呼吸器学会誌：慢性好酸球性肺炎合併のアトピー性皮膚炎・喘息をデュピルマブにて治療した1例

Vol.10 No.1 目次

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症例

慢性好酸球性肺炎合併のアトピー性皮膚炎・喘息をデュピルマブにて治療した1例

髙橋　純子^a 木下　　拓^a,b 堀内　　大^a 丸山　香苗^a 玉地　智宏^a,c 弥富　真理^a

^a独立行政法人労働者健康安全機構千葉ろうさい病院内科
^b国際医療福祉大学成田病院呼吸器内科
^c千葉大学大学院医学研究院アレルギー・臨床免疫学

要旨

症例は53歳男性．小児期発症の気管支喘息と内服ステロイド依存性のアトピー性皮膚炎を治療継続中であった．慢性好酸球性肺炎（chronic eosinophilic pneumonia：CEP）を発症し，ステロイドパルス療法で軽快したが，中等量ステロイドで気管支喘息とアトピー性皮膚炎の病勢コントロールが困難となった．デュピルマブ（dupilumab）投与にて改善が得られたが，ステロイド漸減中にCEP再発を疑う陰影を認め，少量ステロイドの維持療法を要した．CEPはいまだ病態不明な点も多く，病態理解につながる貴重な症例と考え報告する．

キーワード

慢性好酸球性肺炎気管支喘息デュピルマブ

Received 31 Jul 2020 ／ Accepted 5 Oct 2020
木下　拓
〒286–8520　千葉県成田市畑ケ田852
国際医療福祉大学成田病院呼吸器内科

日呼吸誌, 10(1): 64-68, 2021

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