タイトル
第41巻第4号目次 Japanese/English

download PDFFull Text of PDF (340K)
Article in Japanese

─ 症例 ─

気管支内転移を来した膵島細胞癌の1例

西垣 豊, 大崎 能伸, 中西 京子, 山本 泰司, 井手 宏, 菊池 健次郎
旭川医科大学第1内科

症例は48歳,男性.平成7年5月,膵島細胞癌にて膵脾合併切除術を受けた.平成10年2月より咳嗽,労作時呼吸困難感が出現し前医を受診.胸部画像上,左下幹入口部より左主幹内に進展,閉塞する腫瘤影を認め,当科を紹介された.気管支鏡所見にて,左主幹をほぼ閉塞するポリープ型腫瘤を認め,生検病理組織所見にて膵島細胞癌の気管支内転移と診断された.肝や骨に多発性の転移が認められたため,気管支内腫瘤に対してレーザー焼灼術が施行され,自覚症状の改善が得られた.膵島細胞癌の肺や骨転移は少なく,また,気管支内転移に言及した報告はない,貴重な症例と考え報告した.
索引用語:Islet cell carcinoma, Lung metastasis, Bone metastasis, Endobronchial metastasis

受付日:2001年1月22日
受理日:2001年6月7日

肺癌 41 (4):333─336,2001

ページの先頭へ