タイトル
第49巻第6号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 第23回日本肺癌学会肺癌ワークショップ ─

V15-32とINTEREST

仁保 誠治1
1国立がんセンター東病院呼吸器科

目的.進行非小細胞肺癌を対象にゲフィチニブのドセタキセルに対する全生存期間の非劣性を証明するため,2つの比較試験(INTERESTとV15-32)が行われた.方法.プラチナ製剤を含む1~2レジメンの化学療法後増悪した進行非小細胞肺癌症例をゲフィチニブ群とドセタキセル群に無作為化した.結果.適格症例はINTERESTで1466例,V15-32で489例であった.INTERESTではハザード比1.020,96%信頼区間0.905~1.150であり,信頼区間の上限1.154未満の規準を満たし,全生存期間の非劣性が示された.一方,V15-32ではハザード比1.12,95.24%信頼区間0.89~1.40であり,信頼区間の上限1.25以下の規準を満たさず,非劣性は証明されなかった.V15-32ではゲフィチニブの奏効率が有意に優れていた(22.5%対12.8%(p=0.009)).V15-32では間質性肺炎の頻度がゲフィチニブ群で5.7%(14例),ドセタキセル群で2.9%(7例)であった.結論.INTERESTにおいて,ゲフィチニブのドセタキセルに対する全生存期間の非劣性が証明された.
索引用語:ゲフィチニブ, ドセタキセル, 非小細胞肺癌, 全生存期間, 非劣性

肺癌 49 (6):944─949,2009

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