 |
第64巻第3号目次 | Japanese/English |
 | Full Text of PDF (645K) Article in Japanese |
─ 支部会推薦症例 ─
胸壁に発生したグロムス腫瘍の1切除例
石黒 勇輝1, 政井 恭兵1, 杉野 功祐1, 矢野 海斗1, 野村 塁2, 大久保 祐1, 加勢田 馨1, 菱田 智之1, 朝倉 啓介1, 紅林 泰2, 南 優子3慶應義塾大学医学部 1外科学（呼吸器）, 2病理学教室, 3国立病院機構茨城東病院胸部疾患・療育医療センター病理診断科（病理アドバイザー）
40歳女性．左肺尖部に5.9 cm大の腫瘤影を認め，経皮的生検を行った所，カルチノイド腫瘍が疑われ，画像上は肺尖部胸壁浸潤癌を考え，手術の方針とした．胸腔内を観察すると腫瘍は胸壁から発生しており，胸壁腫瘍を切除した．病理では類円形核と好酸性の胞体を有する異型の弱い腫瘍細胞が増生し，形態像と免疫染色所見から胸壁発生のグロムス腫瘍と診断した．胸壁発生のグロムス腫瘍の報告は極めて少なく，文献的考察を加えて報告する．
索引用語：グロムス腫瘍, 胸壁腫瘍
肺癌 64 (3)：208─209，2024
