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第37巻第1号目次 | Japanese/English |
─ 原著 ─
東京の地域病院7院に入院した原発性肺癌患者403例の検討
木村 文平1, 城所 達士1, 橋爪 満1, 時光 昭二1, 高岡 和彦1, 山岸 光夫2, 村田 嘉彦3, 佐藤 信英4, 高野 智子4, 井上 修一51東京健生病院胸部外科, 2同 内科, 3立川相互病院内科, 4大田病院内科, 5小豆沢病院内科
1991年から93年に東京の7ヵ所の地域病院に入院した原発性肺癌403例を検討した．平均年齢は70歳，臨床病期はI期28％，II期3％に対しIIIA期16％，IIIB期22％，IV 期28％，不明3％と進行癌が多かった．治療では対症療法のみ施行例が43％と多かったが切除例は34％を占めた．発見動機は不明2％を除き自覚症状発見56％，検診発見15％，他疾患症状発見群のみ有意に低かった．各群の切除率は20％，68％，43％で各群間に有意差を認め，症状発見群が最も低かった．慢性疾患にて地域病院を定期的に受診する患者は症状発見群の患者の40％を占めた．地域病院にて呼吸器担当医を中心とした診断システムを形成し，種々の疾患にて受診する患者に発生する肺癌を症状発現以前に発見することにより治療成績向上を期待できる．
索引用語：Lung cancer, Reasons for detection, Local community hospitals, Early detection
受付日：1995年2月1日
受理日：1996年10月28日
肺癌 37 (1)：13─21，1997
