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第37巻第3号目次 | Japanese/English |
─ 原著 ─
若年者（40歳未満）肺癌切除例の臨床病理学的検討
平井 利和, 川島 修, 上吉原 光宏, 遠藤 敬一, 森下 靖雄＊, 前島 新史＊＊国立療養所西群馬病院外科, ＊群馬大学第2外科, ＊＊同 第2病理
若年者（40歳未満）肺癌切除19例を対象に病床病理学的特徴について検討した．男性が5例，女性が14例であった．喫煙率は26％であった．検診による発見が15例，自覚症状による発見が3例であった．腺癌が15例，扁平上皮癌を認めなかった．病理病期はI期が10例，IIIA期が5例，IIIB期が4例であった．切除根治性は絶対的治癒切除が10例，相対的治癒切除が5例，相対的非治癒切除が3例，絶対的非治癒切除が1例であった．全体の5年生存率は52％であった．病理病期別ではI期の5年生存率は100％，III期では5年生存例はなく，平均生存期間は19.8±16.3ヵ月であった．腺癌例に関してI期例とIII期例に分けて組織学的背景因子を比較すると，低分化，血管侵襲陽性例の占める割合はIII期例で有意に高率であり，平均核小体形成部位数（平均AgNORs数）ではI期例で3.11±1.61であったのに対しIII期例では4.90±1.20で有意差を認めた．
索引用語：Lung cancer in young patients, Surgical treatment, Prognosis, Prognostic factor
受付日：1997年2月14日
受理日：1997年4月3日
肺癌 37 (3)：357─363，1997
