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第37巻第3号目次 | Japanese/English |
─ 症例 ─
中耳炎症状により側頭骨転移が発見された肺腺癌の1例
小林 厚, 前田 光一, 三笠 桂一, 米田 尚弘, 澤木 政好, 成田 亘啓奈良県立医科大学第2内科
症例は67歳，女性，左下葉原発の肺腺癌（T2N1M0 stage II）に平成5年7月左下葉切除術とR2郭清術施行後，外来で経過観察中，平成7年2月頃から上気道炎罹患後左耳漏，難聴が出現した．臨床症状から中耳炎を疑い治療したが改善せず，側頭骨CTで中耳腔内に腫瘤と側頭骨錐体部骨溶解像とを認め，中耳内腫瘤生検で腺癌の病理組織像を得た．本症例は中耳炎症状で肺癌の遠隔転移が発見された稀な症例と考えられた．
索引用語：Temporal bone metastasis, Otitis media, Distant metastasis, Lung cancer
受付日：1997年1月27日
受理日：1997年3月19日
肺癌 37 (3)：379─383，1997
