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第37巻第4号目次 | Japanese/English |
─ 症例 ─
再発巣で悪性化傾向を認めた限局性線維性胸膜中皮腫の1例
菅 理晴, 金子 公一, 森田 理一郎, 尾本 良三, 清水 禎彦＊, 高濱 素秀＊埼玉医科大学第1外科, ＊同 第2病理
症例は53歳，女性．右肺上葉胸膜から有茎性に突出する腫瘍に対し肺部分切除を行い，限局性線維性胸膜中皮腫と診断した．3年後に右肺上中葉間に新たな腫瘤が出現，再手術を施行した．術中迅速病理検査で限局性線維性胸膜中皮腫の再発と診断したが，今回の腫瘍は胸膜から肺内に埋没進展し，細胞異型性の増強と核分裂像数の増加を認めたため，最終的に右肺上中葉切除を行った．p-53，ki-67染色においても陽性細胞が著増しており，再発時の悪性化が示唆された．
索引用語：Localized fibrous mesothelioma of the pleura, Recurrence, Malignant transformation, p-53, ki-67
受付日：1997年2月26日
受理日：1997年4月24日
肺癌 37 (4)：525─529，1997
