タイトル
第37巻第6号目次 Japanese/English

─ 症例 ─

喀痰細胞診で発見された肺野末梢型早期小細胞癌の1切除例

青木 正, 寺島 雅範, 小池 輝明, 滝沢 恒世, 三沢 博人
新潟県立がんセンター新潟病院呼吸器外科, 新潟県保健衛生センター

症例は74才の男性,喫煙指数1080の重喫煙者であり検診喀痰細胞診E判定で当院を受診した.胸部単純写真では異常所見なく,胸部CTで右S1に15ミリメートルの腫瘤影が存在し,気管支鏡検査では右B1からの擦過細胞診でClass V(小細胞癌)であった.精査の結果,臨床病期T1N0M0 stage Iと診断され,手術が施行された.切除標本では4×3ミリメートルの小細胞癌中間細胞型で,縦隔リンパ節にも転移を認めず肺野末梢型早期癌と判定した.喀痰細胞診で発見された肺野末梢型早期小細胞癌の切除例は稀と考え報告する.
索引用語:Screening, Sputum cytology, peripheral type early lung cancer, Small cell carcinoma

受付日:1997年5月6日
受理日:1997年6月27日

肺癌 37 (6):907─911,1997

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