タイトル
第38巻第2号目次 Japanese/English

─ 原著 ─

CTガイド下経皮肺生検による肺腺癌組織構築診断の試み

笹本 龍太1, 古泉 直也1, 酒井 邦夫1, 木原 好則1, 斎藤 友雄1, 2, 森田 哲郎1, 松月 由子1, 薄田 浩幸2, 内藤 眞2, 江村 巌3
1新潟大学医学部放射線科, 2同 第2病理, 3同 附属病院病理部

今回我々は,肺小型腺癌の組織構築に関するNoguchi分類の術前診断の可能性を検討するため,切除された肺腺癌で術前にCTガイド下経皮肺生検を施行されていた17症例について,生検組織と切除標本組織の組織構築をNoguchi分類に準じてretrospectiveに比較検討した.生検標本のNoguchi分類が切除標本のNoguchi分類と一致したのは17例中7例(41.2%)であり,現時点ではCTガイド下経皮肺生検でNoguchi分類を術前に診断するのは困難で,術中迅速病理診断が必要と思われた.また検討症例中に,生検により線維化を生じたと思われる症例があり,Noguchi分類の判定の際に留意すべきと考えられた.
索引用語:Lung cancer, CT-guided lung biopsy, Noguchi's classification

受付日:1997年9月17日
受理日:1998年2月19日

肺癌 38 (2):99─107,1998

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