第38巻第2号目次 | Japanese/English |
─ 症例 ─
高CA19-9血症にて発見された肺腺癌の1例
北見 明彦, 鈴木 隆, 志知 泉*, 小林 健司*, 松田 宏幸*昭和大学藤が丘病院胸部心臓血管外科, *静岡赤十字病院呼吸器内科
高CA19-9血症を契機に発見された肺腺癌の1例を経験した.症例は80歳の男性.大腸癌術後の外来経過観察中に高CA19-9血症を指摘された.腹部検査の結果は異常はみられなかったが,胸部CT検査で左S6のブラとその周囲の肥厚所見が認められた.同部の気管支鏡生検の結果,腺癌と診断され,平成7年5月左肺下葉切除を行った.術後病理は高分化腺癌で,免疫染色の結果CA19-9産生肺癌と診断された.
索引用語:Lung cancer, CA19-9, Immunohistochemically
受付日:1997年8月1日
受理日:1998年2月5日
肺癌 38 (2):149─152,1998