タイトル
第39巻第6号目次 Japanese/English

─ 症例 ─

腺癌様の特徴をともなった肺Large cell neuroendocrine carcinomaの1例

小谷 一敏, 牧原 重喜, 梅森 君樹, 前田 忠士
国立療養所山陽病院外科, 同 内科

症例は78歳,男性.胸部X線写真にて左上肺野に異常陰影を指摘され来院.胸部CTにて左S3に径4.5 cm大の腫瘤を認めた.経気管支肺生検にて腺癌と診断され,左上葉切除術および縦隔リンパ節郭清(R2a)を施行した.病理組織学的検索にて腺癌様の特徴をともなった部分にも内分泌腫瘍としての性格が認められ,腺癌様の特徴をともなった肺原発Large cell neuroendocrine carcinoma(以下LCNEC)と診断した.LCNECは比較的稀であり,他の組織型の部分にも内分泌腫瘍としての特徴が示された症例は我々の検索した限りでは本邦では他に報告がなかった.
索引用語:Lung cancer, Large cell neuroendocrine carcinoma

受付日:1999年4月19日
受理日:1999年9月16日

肺癌 39 (6):895─900,1999

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