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第40巻第1号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
妊娠反応偽陽性にて発見された若年者hCG産生肺大細胞癌の1例
原 聡, 廣畑 健, 大塚 浩史, 南 憲司, 津田 宏, 安富 正幸近畿大学医学部第一外科
妊娠反応偽陽性にて発見されたhCG産生肺大細胞癌を経験したので報告する． 症例は27歳，女性．高hCG血症，胸部異常陰影を主訴に婦人科に入院し，腹腔鏡下に妊娠ならびに原発巣は確認されなかったが，肺転移をともなう絨毛癌の診断でMAC療法による化学療法を4コース施行された．hCG値は低下し腫瘍は縮小したが，hCG産生原発性肺癌の疑いで当科にて肺葉切除および縦隔リンパ節郭清を施行した．病理組織診断は肺大細胞癌，p-T2N0M0，stageIBであった．抗hCG抗体による免疫組織染色では細胞質が染色され，hCG産生肺大細胞癌と診断された．術後54ヵ月経過した現在も再発なく生存中である．
索引用語：Large cell lung cancer, Human chorionic gonadotropin (hCG), False pregnancy, Immunochemical stain
受付日：1998年9月9日
受理日：1999年6月8日
肺癌 40 (1)：63─67，2000
