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第40巻第3号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
野口C型腺癌手術症例の予後
松岡 英仁1, 坪田 紀明1, 吉村 雅裕1, 宮本 良文1, 高田 佳木1, 大林 加代子1, 遠藤 正浩1, 加堂 哲治1, 大林 千穂2, 指方 輝正21兵庫県立成人病センター呼吸器グループ, 2同 病理部
1992年から98年に切除された亜区域より末梢部発生の腺癌で，標本上径20 mm以下の94例を野口の各群に分類し，悪性度と積極的縮小手術（隣接する亜区域を含む拡大区域切除術＋リンパ節廓清）の関連を検討した．57例（60.6％）のC型中32例に葉切除が行われ，内17例は術中の種々の検索によって区域切除からコンバートされた症例で，他は術前より葉切が企図された症例である．葉切除例に12例の進行例が含まれ，4例が術後18，26，37，43カ月で死亡した．5生率は69.0％で（平均観察期間30カ月），D，E及びF型の70.5％と同様であった．23例のC型区域切除例はすべて術後病理診断でも末梢早期肺癌と診断され，全例生存中（平均観察期間35カ月）である．C型の中に予後良好例と進行例の2種類の亜型が存在することが示唆されたが，腫瘍本体の迅速病理診断に加えて様々な術中検索を行えば，縮小手術適応症例の選択が可能と考える．
索引用語：Lung cancer, Small sized adenocarcinoma, Extended segmentectomy, Limited surgery
受付日：1999年8月12日
受理日：2000年3月30日
肺癌 40 (3)：191─194，2000
