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第40巻第6号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
肺癌切除例の術後5年以降の経過および10年以上長期生存例について
川村 光夫, 高橋 保博, 折野 公人, 佐澤 由郎明和会中通り総合病院呼吸器外科
1994年7月までの原発性肺癌切除例299例を対象に術後5年以降の経過と10年以上の長期生存例について検討した．術後5年以上の生存が130例（44％）あり，その後の転帰は現在も生存中89，再発癌死14，他癌死13，他病死9，事故死1，不明4であった．さらに術後10年以上の長期生存が24例（同時期手術の22％）あった．10年以上長期生存例の臨床病期はIA期とIB期の例が19例と大部分であったが，IIIA期（pN2の扁平上皮癌）の2例とIIIB期（同一肺葉内転移，腺癌）の1例もみられた．肺癌術後5年以内は肺炎など高齢者の他病死が多かったが，術後5年以降は他病死より第二肺癌や消化器癌などの他癌死が多かったことより，定期的な胸部単純写真に加えて消化器癌に対する検索も必要と考えられた．
索引用語：Lung cancer, Surgical treatment, Long-term prognosis, 10-year survival
受付日：2000年6月13日
受理日：2000年7月18日
肺癌 40 (6)：601─607，2000
