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第40巻第6号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
多量の喀痰に対してインドメタシン吸入が著効した肺胞上皮癌の1例
河田 一郎国立福山病院 呼吸器科
症例は55歳の女性．平成7年5月頃より喀痰，咳嗽が出現し，次第に労作時呼吸困難が増強することから近医を受診した．胸部単純写真で右上・中肺野に広範な浸潤影を指摘され，TBLBにて肺腺癌と診断された．化学療法は無効であったが，経過とともに増加する多量の喀痰に対してインドメタシン吸入（75 mg/日）を開始したところ，数日のうちに著明な喀痰の減少が認められた．患者は肺癌の進行により死亡したが，これらの薬剤は患者のQOL改善に非常に有効であった．
索引用語：Bronchioloalveolar cell carcinoma, Bronchorrhea, Indomethacin inhalation, Ion transport
受付日：2000年4月6日
受理日：2000年6月19日
肺癌 40 (6)：657─660，2000
