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第40巻第7号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
原発性肺癌の年齢別臨床的特徴の検討
小島 哲弥, 山崎 浩一, 岡本 佳裕, 原田 敏之, 若林 修, 大泉 聡史, 石田 卓, 小倉 滋明, 秋田 弘俊, 川上 義和北海道大学医学部第一内科
1983年より1998年までに当科に入院した原発性肺癌755例，762病変を年齢によって40歳以下，41～50歳，51～60歳，61～70歳，71～80歳，81歳以上の6群に分類し，各グループの臨床的特徴について検討した．組織型では若年齢であるほど腺癌の比率が高く，高年齢になるほど扁平上皮癌の比率が増加していた．この傾向は男性，喫煙者群において明らかであったが，女性，非喫煙群では年齢とは無関係に腺癌の比率が高かった．発見動機では40歳以下において有症状受診例が約76％と高く，81歳以上では他疾患治療中の症例が多く見られた（p<0.0001）．自覚症状は，50歳以下で疼痛（p=0.0022）と脳神経症状（p=0.0004）が多く認められた．臨床病期の検討では，40歳以下では有意にStage IVの比率が高かった（p=0.0003）．遠隔転移臓器では，81歳以上では脳転移が少なかった（p=0.0008）．治療方法は81歳以上では80歳以下の症例と比較し手術例が少なく（p<0.0001），対症療法が多かった（p=0.0003）．
索引用語：Primary lung cancer, Age, Adenocarcinoma, Smoking
受付日：2000年8月29日
受理日：2000年10月30日
肺癌 40 (7)：751─757，2000
