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第41巻第4号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
80歳以上肺癌症例の検討
上田 仁, 岡林 寛, 隠土 薫, 本廣 昭国立療養所南福岡病院外科
80歳以上の原発性肺癌患者の特徴を明らかにするために，当院に入院した80歳以上の肺癌患者89例と80歳未満患者796例を比較検討した．合併症，組織型，Performance Status（PS），臨床病期，治療法などを予後因子として解析した．支持療法のみが40例と多く，特にI期のPSの良い症例も4例含まれていた．予後因子としてはPS，臨床病期，手術の有無が統計的に有意な予後因子であり，80歳未満での解析と同じであった．放射線および化学療法の有無は有意な予後因子ではなかった．死亡原因は61例中59例が癌死であった．手術例17例のうち13例がND0あるいはND1であったが，その遠隔成績は80歳未満とほぼ同じであった． これらの結果より80歳以上といえどもPSのよいI期症例は縮小手術を含め手術適応とすべきである．
索引用語：Aged patient, Lung cancer, Long-term prognosis
受付日：2001年3月9日
受理日：2001年6月27日
肺癌 41 (4)：313─317，2001
