タイトル
第41巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

肺類上皮血管内皮腫の1例

吉見 雄三1), 中積 泰人1), 藤村 政樹2)
1)金沢市立病院呼吸器科, 2)金沢大学医学部第三内科

症例は37歳,女性.血痰を主訴として両側肺野に多発性小粒状陰影を指摘された.胸腔鏡下肺生検にて結節には空胞をもつ異型類上皮細胞を認め,免疫染色にて内皮細胞のマーカーである第VIII因子関連抗原およびビメンチンの発現を確認し,類上皮血管内皮腫と診断した.腹部CTにて肝に占拠性病変を1個認め,同様の病変が疑われた.現在無治療にて経過観察中である.類上皮血管内皮腫は血管内皮細胞由来の稀な腫瘍であり,単発例では手術的切除が施行されるが,手術不能例では予後は平均5年程度と不良である.
索引用語:Lung tumor, Epithelioid hemangioendothelioma, FactorVIII related antigen, Vimentin

受付日:2001年3月23日
受理日:2001年5月14日

肺癌 41 (4):319─322,2001

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