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第42巻第2号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
肺野末梢型小型非小細胞肺癌に対する縮小手術の意義―多施設共同Prospective Studyの検討―
小型肺癌縮小手術Study Group, 良河 光一1, 坪田 紀明2, 綾部 公懿3, 児玉 憲4, 瀧 俊彦5, 森 隆61住友病院呼吸器外科, 2兵庫県立成人病センター呼吸器外科, 3長崎大学第1外科, 4大阪府立成人病センター第2外科, 5北野病院胸部外科, 6国立療養所近畿中央病院外科
目的．肺野末梢型小型非小細胞肺癌に対する縮小手術の意義を検討した．方法．1992年1月より1994年12月までに小型肺癌縮小手術Study Groupに登録された積極的適応群（腫瘍径2 cm以下，N0）55例と，消極的適応群（腫瘍径，N規定無し）100例を対象とし，同時期に住友病院呼吸器外科および兵庫成人病センター呼吸器外科で手術が行われた腫瘍径2 cm以下，N0の葉切例55例と比較した．結果．これら155例は全例手術後5年以上経過した．積極的適応群の他病死を除いた5生率は91.8％，消極的適応群中腫瘍径2 cm以下，N0，拡大区域切除例の5生率は79.6％で，これらは同等と考えられ，両者を加えた群（以下拡大区域切除群）の5生率は89.5％で，葉切除群の5生率81.3％と差がなかった．拡大区域切除群の手術前後の肺機能変化は，FVCの減少率は11.3±9.8％で，葉切除群のFVC減少率18.3±11.2％に比し有意に少なかった．結論．肺野末梢型小型肺癌に対する拡大区域切除術は標準術式として妥当である．
索引用語：小型肺癌, 多施設共同研究, 縮小手術, 肺葉切除, 肺機能
受付日：2001年9月27日
受理日：2002年2月7日
肺癌 42 (2)：99─103，2002
