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第42巻第6号目次 | Japanese/English |
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─ 原著 ─
特発性間質性肺炎合併肺癌における術後急性増悪の臨床病理学的検討
岡田 大輔1,2, 小泉 潔1, 川本 雅司2, 逸見 しのぶ2, 平井 恭二1, 三上 厳1, 田中 茂夫1, 吾妻 安良太3, 工藤 翔二3, 福田 悠2日本医科大学1外科学第二, 2病理学第一, 3内科学第四
目的・方法．特発性間質性肺炎（idiopathic interstitial pneumonia：IP）合併肺癌症例における術後IIP急性増悪についての臨床病理組織学的検討を行った．結果．原発性肺癌手術症例224例中，病理組織学的検索にてusual interstitial pneumonia（UIP）パターンを呈した症例は9例（4％）であった．その内，術後急性増悪を起こした症例は2例（22％）で，各々7，9病日に増悪した．増悪群，非増悪群での術前因子（CRP，LDH，WBC，PaO2，％VC），術中因子（出血量，手術時間，術後CPK最大値）に増悪の危険性を予測できる傾向は見出せなかった．但し切除標本では9例中4例で線維芽細胞巣が著明であり，内，2例（50％）に増悪が認められた．結論．病理組織学的に顕著な線維芽細胞巣の出現が術後急性増悪の危険因子になる可能性が推測された．
索引用語：特発性間質性肺炎, 原発性肺癌, 線維芽細胞巣, 急性増悪
受付日：2002年3月19日
受理日：2002年5月23日
肺癌 42 (6)：567─572，2002
