タイトル
第43巻第6号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

18歳女性に発症した肺癌の1例

森川 洋匡1, 平井 隆1, 山中 晃1, 小西 二三男2
福井赤十字病院 1呼吸器外科, 2病理部

背景.40歳未満の若年者原発性肺癌は稀である.その頻度は全肺癌の3%前後に過ぎないとされている.今回我々は18歳女性の肺癌症例を経験したので報告する.症例.18歳女性.検診で胸部X線上右肺野に異常陰影を指摘された.気管支鏡検査で確定診断が得られなかったため,診断,治療目的に手術を施行した.術中迅速診断で肺癌の診断が得られたため右上葉切除術を施行することとなった.肺胞壁を置換性に進展する高分化型乳頭状腺癌の所見が得られた.病理病期はpT1N0M0 Stage IAであった.術後1年経過した現在再発は認められない.結論.若年者であっても疑わしい症例では積極的に検査を行い,診断がつかない場合は開胸生検を施行する必要があると考えられた.
索引用語:若年者肺癌, 肺腺癌, 検診, 手術, 女性

受付日:2003年6月23日
受理日:2003年7月30日

肺癌 43 (6):735─738,2003

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