第43巻第7号目次 | Japanese/English |
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─ 第18回日本肺癌学会肺癌ワークショップ ─
<セッション1> 塩酸イリノテカン単剤の治療成績
工藤 新三1, 吉村 成央11大阪市立大学医学部呼吸器内科
イリノテカン単剤の肺癌に対する化学療法は90年代に多くの検討がなされた.単剤の未治療進行非小細胞肺癌に対するoverallの奏効率は265例による検討で24.5%,生存期間中央値は6.2~10.8か月であった.毒性はgrade3/4が白血球減少(25%),好中球減少(29%),下痢(21%),嘔気/嘔吐(22%)であった.特に下痢が問題になった.小細胞肺癌に対する単剤治療はほとんどが既治療例に対するものoverallの奏効率は118例による検討で17.6%,生存期間中央値は4.0~6.1か月であった.今後は非小細胞肺癌/小細胞肺癌の再発例の治療に対しさらなる検討が行われるべきであろう.
索引用語:イリノテカン, 単剤治療, 非小細胞肺癌, 小細胞肺癌
肺癌 43 (7):832─836,2003