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第43巻第7号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 第18回日本肺癌学会肺癌ワークショップ ─

<セッション8> Cisplatin,Vinorelbine,Gemcitabineを用いた3剤併用療法―Practiceと第II相試験の中間解析結果―

一瀬 幸人1,2, 伊藤 和信1, 荒木 潤1, 松本 充博1, 三浦 隆1, 井上 祐一1, 今村 文哉1, 千場 博1, 山本 英彦1, 吉野 一郎1, 牛島 千衣1
1Kyushu Yamaguchi Thoracic Oncology Group, 2国立病院九州がんセンター呼吸器部

進行非小細胞肺癌患者におけるシスプラチン(40 mg/m2),ビノレルビン(20 mg/m2)とゲムシタビン(800 mg/m2)を用いた3剤併用療法(day 1,8,4週毎の投与)について自験例と多施設第II相試験の中間解析結果について報告する.九州がんセンターにおいてこの化学療法を受けた患者は計57例である.平均年齢は58歳,男34例,ECOG PS 0,1は54例,腺癌51例,病期IIIB/IV期は9/48例で,前化学療法の有/無は33/24例であった.Grade 3/4の好中球減少および血小板減少の頻度は各々33/40%と18/0%であった.非血液毒性でgrade 3が認められたのは発熱性好中球減少の2例のみであった.評価可能な54例中CR 3例,PR 24例で全奏効率は50%,前化学療法歴がない24例では66%の奏効率であった.全57例の中間生存期間は14.4カ月であった.2002年4月より本療法についての多施設第II相試験が開始され,28症例が中間解析の対象となった.治療効果はPR 19例で奏効率68%であった.有害事象も血液毒性が主体で制御不能なものはなかった.計115サイクルが投与され21例(75%)に4サイクル以上の投与が可能であった.現在,本試験は継続中である.
索引用語:非小細胞肺癌, 3剤併用化学療法, シスプラチン, ビノレルビン, ゲムシタビン

肺癌 43 (7):916─919,2003

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