 |
第45巻第2号目次 | Japanese/English |
 | Full Text of PDF (126K) Article in Japanese |
─ 症例 ─
若年者気管原発小細胞癌の1例
高野 真吾1, 5, 楠本 昌彦1, 立石 宇貴秀1, 松野 吉宏2, 大江 裕一郎3, 浅村 尚生4国立がんセンター中央病院 1放射線診断部, 2臨床検査部, 3呼吸器内科, 4呼吸器外科, 5現 東京大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
背景．小細胞癌は，気管，喉頭悪性腫瘍の中では非常にまれである．症例．28歳，男性．嚥下時違和感，嗄声，乾性咳を主訴に受診．気管支鏡にて声門直下に気管内腔に突出する腫瘍を認め，同部位よりの生検にて小細胞癌の診断となった．CTにて輪状軟骨浸潤，甲状腺右葉浸潤を疑った．声門直下気管小細胞癌の診断で，化学療法としてcisplatin（CDDP），etoposide（VP-16）を4コース，放射線治療45 Gy/30回を同時併用で行った．治療開始時より1年9ヶ月経過した現在，CR持続中である．結論．化学療法，放射線治療同時併用にて寛解を得た若年者声門直下気管原発小細胞癌の1例を経験したので報告する．
索引用語：小細胞癌, 気管癌, 声門下癌, 若年者
受付日：2004年9月24日
受理日：2005年2月1日
肺癌 45 (2)：133─137，2005
