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第45巻第7号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 総説 ─

UFTを用いた術後補助化学療法

一瀬 幸人1
1独立行政法人国立病院機構九州がんセンター呼吸器科

完全切除された病理病期I期腺癌999症例を対象にUFT(250 mg/m2/day)を2年間投与する群と無治療群に無作為割付し比較する第III相試験がJapan Lung Cancer Research Groupにより行われた(登録期間1994年1月~1997年3月).観察期間の中央値が73カ月の時点における全生存においてUFT群がコントロール群に比し有意(p=0.035)に優れていた.UFTが本邦において使用可能となった1985年以降,上記試験を含め計6つのUFTと無治療とを比較する第III相試験がなされている.これらの試験のメタアナリシスの結果は完全切除I期非小細胞肺癌患者におけるUFTの効果を再確認するものであった.現在,完全切除された病理病期IBからIIIA期までの症例を対象にUFTとシスプラチンを基本とする化学療法とを比較する第III相試験が計画されている.
索引用語:非小細胞肺癌, 術後補助化学療法, UFT

肺癌 45 (7):801─803,2005

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