第46巻第4号目次 | Japanese/English |
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─ 総説 ─
肺癌診療の新しいパラダイム―Lung cancer screening CT(LSCT)検診から炭素線治療へ―
飯沼 武1, 宮本 忠昭11放射線医学総合研究所重粒子医科学センター病院
肺癌死亡減少は癌対策の中で最も重要な課題である.筆者らは現実的な対策としてLSCT検診による肺癌検診を19年後の2025年までに日本人男女40~84歳の50%以上に普及させ,それによって発見される超早期肺癌を我々が開発してきた炭素線一回照射法により治療するという全く新しい肺癌診療のパラダイムを提唱する.これにより,肺癌死亡が22%以上減少可能であり,肺癌治療に特化した炭素線治療装置を全国に戦略的に配置することにより,現在の手術よりも安いコストで大量の肺癌患者の治療が可能になることを示す.
索引用語:肺癌診療, LSCT検診, 炭素線一回照射, 新パラダイム
肺癌 46 (4):309─314,2006