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第46巻第7号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
根治的化学放射線療法後に外科切除した肺尖部胸壁椎体浸潤肺癌の1例
櫻井 裕幸1, 羽田 真朗1, 宮下 義啓2山梨県立中央病院 1外科, 2呼吸器内科
背景．肺尖部胸壁浸潤肺癌に対する集学的治療の有用性は示されているものの，いまだ標準的に推奨される治療法は存在しない．肺尖部胸壁椎体浸潤肺癌に対し，根治的化学放射線療法後に切除し得た1例を報告する．症例．患者は53歳，男性．2004年8月右肩痛にて発症し，精査にて肺尖部胸壁椎骨浸潤肺癌と診断された．治療前の精査中，短期間での腫瘍の著明な増大を認めたため，根治的な化学放射線療法を施行した．治療後，腫瘍縮小効果が得られ，残存する腫瘍に対してsalvage手術を施行した．切除標本には病理組織学的にviableな腫瘍細胞を認めなかった．術後約15ヶ月経過した現在，再発の兆候を認めていない．結論．肺尖部胸壁浸潤肺癌に対して，根治的化学放射線療法施行後，腫瘍を完全に切除できた症例を経験したので報告した．
索引用語：救援外科手術, パンコースト型腫瘍, 根治的化学放射線療法, 非小細胞肺癌
受付日：2006年7月20日
受理日：2006年9月11日
肺癌 46 (7)：803─809，2006
