タイトル
第47巻第4号目次 Japanese/English

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Article in Japanese

─ 症例 ─

骨シンチグラフィーで腫瘍に骨外集積を認めた肺原発多形癌の1例

大原 利章1, 木村 幸男1
1独立行政法人国立病院機構岩国医療センター呼吸器外科

背景.肺原発多形癌は稀な腫瘍であり,術前診断は困難なことが多い.症例.67歳女性.左下胸部痛あり近医受診し,翌日精査加療目的にて当院へ紹介となった.胸部CTにて左下葉に径5.5 cm大の腫瘤を認め,左下葉肺癌cT2N0M0の疑いにて手術を施行した.術中針生検による迅速病理診断では腺癌の診断であり,左下葉切除とリンパ節郭清を施行した.術後病理診断にて多形癌と診断された.なお,本症例では術前骨シンチグラフィーにて,腫瘍に一致して骨外集積が認められた.結論.骨シンチグラフィーにて腫瘍に一致した骨外集積を伴う肺多形癌の1例を経験した.肺多形癌と骨シンチグラフィー骨外集積との関係を解明していくことが必要と考えられた.
索引用語:多形癌, 骨シンチグラフィー, 骨外集積

受付日:2007年1月26日
受理日:2007年5月21日

肺癌 47 (4):333─336,2007

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