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第47巻第4号目次 | Japanese/English |
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─ 症例 ─
胸腺癌と原発性肺癌の同時重複癌の1手術例
樽川 智人1, 高尾 仁二1, 島本 亮1, 小林 哲2, 田口 修2, 新保 秀人1三重大学大学院医学系研究科 1胸部心臓血管外科, 2呼吸器内科
背景．胸腺癌と原発性肺癌の同時重複癌症例は稀である．症例．79歳男性．2年前から前縦隔腫瘍を経過観察されていた．2006年7月の胸部CTで前縦隔腫瘍の増大と右上葉に結節影の出現を認めた．CTガイド下針生検で両腫瘍ともに扁平上皮癌であったが，CD5による免疫染色で胸腺癌，原発性肺癌の重複癌と診断した．paclitaxel＋carboplatinによる化学療法を1コース施行後に拡大胸腺胸腺腫摘出術，肺部分切除術を施行したが，肺癌はCR（Ef 3）であったのに対して胸腺癌がNC（Ef 0）であった．結論．CD5による免疫染色で術前診断し得た胸腺扁平上皮癌と原発性肺扁平上皮癌の同時重複癌の手術例を報告した．
索引用語：胸腺癌, 原発性肺癌, 重複癌, CD5
受付日：2007年3月8日
受理日：2007年6月19日
肺癌 47 (4)：355─359，2007
